何気ない今日と云う日

偶然あの日出逢い恋に落ちたよ

どこまでだって行けるよ

Travis Japan IMAGENATIONめちゃくちゃ良い作品だった。

 

この世の中になって、当たり前でなくなったオフラインでのライブステージを見て心の底からトラジャが作るステージ好きだ!!って思えたことが、この1年間失ってしまったエンタメで心を躍らせるという生活必需品ではない感情を呼び起こしてくれて、何より本当に体中が楽しいで満たされた。

いっぱいいっぱい、ステージ作品として評価されて欲しいなとシンプルに感じた。

 

 

物凄く好みだった。

 

比較的長いジャニオタ人生で蓄えてきた”良いライブ”の経験値をもってして、私の中でステージを見るうえで新しいジャンルだ!って感じられたのが革命だったなとも今感じている。

 

コロナ禍、歓声が禁じられたオフラインライブという特殊な環境を、こんなに消化して昇華させたアイドル絶対Travis Japanしかいないのでは?

 

個人的初日を迎える前、すでに入ってた友達に「ライブ寄りの舞台って感じ」って言われてて、セトリと合わせてそれ聞いた時に嘘つかずに言うと「それ盛り上がり大丈夫なやつ…?」って感じて。

セトリも普段(トラジャの過去のオフラインライブ比)に比べて、選曲に攻め感がないように見えてて、自分の目で見る前は声出せないしあえてキャーを誘わないように控えめにしてるのかなと勝手に思い込んでた。

だいたい、YSSBとかのキャー言わせてなんぼ的なセクションがあって、ボルテージ上げてファンサタイムがあっていういわばお決まりの流れってトラジャも割と踏襲していたと思うんだけど、今回ってそれどこになるんだろう?って印象だった。

 

 

そしたらどっこい、トラジャの魂胆に完全にやられた。

 

IMAGENATION、想像国家という独自のコンセプトで作り上げられた世界観が正直完璧だった。

7つの国家、メンバーがそれぞれ国王という設定で全体が大きく7つのカテゴリーに分割されている。

ひとつ前のENTER1234567もソロコーナーが設けられてて、個人個人に好きな世界観を作っていたけど、それを今回は曲単位じゃなくてもう少し広く章に分けて作っている感じだった。

 

それぞれが選んだコンセプトは、どれも「あ~~~好きだよねほんとそういうの」って感じで一切の裏切りはなかったし新鮮さがあったわけではないんだけど、またこれが上手いことセットにされてる数曲との相性でむちゃくちゃ上手に調理されてた。

 

元太:MOON

松倉:SHINE

宮近:PASSION

閑也:SMILE

如恵留:INNOCENT

うみ:NATURE

七五三掛:LOVE

 

またこの7個のコンセプトも、多分メンバーカラーに寄せて決めたんだろうけど上手いこと単語ごとにIMAGEするカラーとリンクしてて作りこまれてるなぁって思った。

 

 

コーナーごとに選ぶ曲もまた個性が爆発していてもはや微笑ましかったんだけど、なんというか”あ~はいはい感”がそこまでなかった、くどさ?がそこまでなくて上手いな~と。

 

元太が光一ソロ選ぶのとか、うみがバチバチにおたくが大好きなオシャレ曲選んでくるのとか、のえるが「たったの50年一緒に」とか言っちゃうばち重ソング選んでくるのとか、松倉がアコギで自作曲やるのとか、突然のしめしずタイム爆誕したり、もう既視感っちゃ既視感なんだよね。

けど、ソロパートと7人パートをうまいことパフォーマンスやダンス、歌オンリーで使い分けたり、ペンラ演出や一緒に踊るパートでオフラインならではの演出も交えてたりして、まじで飽きなかった。

 

だし、結構やりたいことつなげてるだけじゃん~って一見感じるんだけど、そこで生きてくるIMAGENATIONというコンセプト。

国家ごとにセクションを分けてるっていう前提があるから、バラバラの世界観で各々のつなぎが急なのに妙にしっくりきておもしろ~となった。

 

これ、このコンセプト植え付けてなかったらガチャガチャしてるな~だけで終わってたんだと思うんだけど(正直ENTER1234567の時はその印象を受ける場面が結構あった)、7つの国家って言ってる時点で、こっちは薄々、あ~これは最後に国家統一の流れやなぁっていうのを頭の中に置いてるので、割と流れが急でも納得具合が違うというか。

各々の得意分野、ほんと明確でわかりやすいけど、メンバーが多分それを一番理解してんだろうなという感じが伝わってきて結構面白かった。

 

 

今回、ライブの醍醐味「キャー!」を封じられたおたくは、「キャー!」したくなったら拍手をするしかなかったわけなのだけど、トラジャの上手いところはポイントポイントで拍手させるようなポイントをあえて作っているところ。(あえてかは知らんが)

 

元々舞台が得意なトラジャだからこそ、こうやって章を作るような演出はお手のものなんだろうな、違和感が全くなかった。

 

宮近やのえるがそれこそ舞台のセリフっぽく自分のコーナーで挨拶入れてたのも良かった。

ホール規模でこういうステージじゃなきゃちょっと違うかな?って感じそうだけど全然違和感なかったし、声出せず静かに聞けるからこそ、そしてこういう世の中だからこそ、アイドルの言葉をこうして耳に染み込ませられるなと感じたし。

 

「次がいつかなんて分からない、絶対またなんて言えないから、わかんないからこそ、今この瞬間、この空間を楽しんでほしいと思います」っていう宮近くんの言葉、痛いほど胸にぶち刺さったな。

今こうして隣でかわいいかっこいいを共有できるおたく友達とも、次がいつかなんて本当に分からないし、もちろん推しに会えるのも次が必ず来るなんて言えない世界でまっすぐに伝えてくれる言葉が刺さりに刺さった。

 

こういう、今の世の中だからこそ生まれる言葉ひとつひとつを映像越しではなくちゃんと目の前にいるアイドルの口から発された音声として受け取れること、あらためてちゃんと胸に刻みたかった。

 

 

OPのVOLCANO、円卓の首脳会談的なセットで始まるのがとにかく粋でかっこよかったし、何より円卓の真ん中に設置されたカメラで俯瞰された映像がスクリーンに映されてるのと円卓に肘ついて思慮しているビジュアルの対比がまじで素晴らしかった。

 

オンラインライブを何度も経てきたトラジャがこだわったカメラワークとセットなんだろうなと。

多分映像を想定せずオフラインだけだったら円卓じゃなくて横並びの方が見た目も壮観で派手だし死角がなくて顔もずっと見れるから、多分あえての構図だと思うんだけど、俄然配信も楽しくなる、作り手側の視点を持ち合わせすぎていて万能だなと思った。

演者側が見え方をこんなにこだわっているなんて、制作陣どんだけ仕事やりやすいんだろうかとトラジャの周りにいる大人に嫉妬した。

 

 

人より多く舞台という場所に身を置いてきて、毛色の違う沢山の先輩たちのバックについてきた7人だからこそ、その魅せ方の引き出しの多さは今までも感激してきたけど、今回は自分たちのステージの場数を踏んできて、作り手側の俯瞰した視点でまとめ上げてきたっていう印象だった。

 

 

7つの王国のセクションが終わって、白衣装で歌い上げる夢ハリでIMAGENATIONの各国総力戦(舞台で言うところの一幕)を終えるのも綺麗だった。

夢ハリってやっぱり舞台曲というか、ロイヤルな場所で映えるトラジャの中でも意味を持つ大事な曲で、それを大事に一幕のラストに持ってきたのもちゃんとその想いが感じられた。

 

少しだけ、パート割のことも触れておくけど、

私は加入組のおたくなので言及出来ることではないのかもしれないけど、

あまり周りを気にせずに言ったら夢ハリってそれこそトラジャの名刺代わりの曲でいろんな人の想いが乗ってる曲で、どちらかというと加入前を大事にするための証みたいなものなんだろうと過去を知らない身としてひしひしと感じてきて。

 

間奏から過去と別れを告げて~の部分はあえて松松はその場にいないことで守られてきたんだろうなとも正直思ってるし、そこに足を踏み入れないことで均衡保たれていたような感じもして。まぁいうなれば結構デリケートなところだったんだけど。

 

今回、そのパートを松松が舞台から姿を消すことなく、一緒に声を重ねたことに対して賛否を問うべきではないと思うけど私の立場としてで言ったら結構来るものがあった。

 

やっぱり、ステージから捌けて邪魔しちゃいけない、みたいな感じなくはなかったから。

 

 

gentanniversary.hatenablog.com

 

トラジャに加入して夢ハリを初めて少クラで見たときに書いた記事を読み返したら、あのころはまだぼんやりだった確かな場所に声とダンスを重ねられたのは思うことがないわけなくて。

 

5人にとっても特別だけど、2人にとっても違った意味でものすごく大切な曲だからこそ、7人が今回こうして新しく歌割りを変えたことで私たちに見せたい姿があったんじゃないかなと、いつかこれもちゃんと言葉にできるようになるといいな。

 

 

「今日僕たちが築き上げたIMAGENATIONは、夢へと導く大切な鍵。ともに羽ばたきましょう、夢のHollywood」

 

 

宮近くんが夢ハリの前にこうやって話してくれたの、もちろん今回のIMAGENATIONとしてのフィクションとしての言葉であったかもしれないけど、トラジャのノンフィクションとしての姿にも重なりすぎて心の中に熱くなる場所があった。

 

 

 

話を戻して、IMAGENATIONの二幕。

T∀BOO→Facedown→TheShow(新曲) の重量感のある選曲が、今回のトラジャの勝負所ぽくて、広くない会場で天井と足元から押し寄せてくる重低音で内臓をバクバクさせてくれたのが心地よかった。

 

新衣装もトラジャらしい統一感のあるジャケットスタイルとは真逆の、オーバーサイズの個性的なデニム素材で遊び心があるスタイリングで、また一皮むけた姿を衣装からも感じさせられて惚れ惚れした。

 

TheShow(新曲)もVOLCANOやGETALIVEとは違った強さがある曲で、今までで一番重心が低い曲だったなと思った。根が強い感じの重たさがある曲で戦闘力が高すぎた。

 

 

荒々しい曲調に合わせて、OPで登場した円卓の中に最後7人が入って終わるEDが、7つの想像国家を統一して新国家を創造した個性的な王たちの始まりですよみたいな感じで痺れたし、演出の統一性もさすがだった。

 

 

とにかく、全体を通して、

舞台とライブの美味しいとこどりをした贅沢なステージで、もはやトラジャという新しいジャンル確立しているのでは?と感じたライブだった。

 

 

”トラジャみたい”っていう形容詞、いつか使われて欲しいってずっと思ってるんだけど、その形容詞がライブでも舞台でも使える万能誉め言葉になるんであれば、まさにそのジャニーズアイドルの新ジャンルの”トラジャ”のスタートを垣間見たような気持になったというか。

 

これから先、思う存分声が出せる世界になるにはきっとしばらく時間がかかるだろうけど、そんな世の中に早くも順応する方法を確立してちゃんと形に出来ているTravis Japanってまじでジャニーズエンターテインメントの希望だなとすら思った。

 

 

Show time 覚悟はいいかい まだまだここからが本番だぜ

Fired out 僕の奥に秘めた衝動はもう止められたしないんだ

見飽きただろう仮想現実

This is not This is not a fancy

リアルな夢ならここに あきれるほど転がるよ

この場所で出会えた奇跡を噛み締めて

カタルシスの向こうへC'mon C’mon 一緒に行こうぜ

 

♪TheShow / Travis Japan

 

 

 

この強気な歌詞が、

近い未来、私たちに今よりもっと広くて新しい世界を見せてくれるトラジャをうたっていますように。

 

 

 

 

 

 

4月28日追記。

メンバー6人のコロナ陽性の報告が事務所からありました。

延期等でツアーのスケジュールを組み直しながら、個人仕事もめまぐるしく、きっと休める時間なんてほぼないような状態で全国各地のファンにたくさんの笑顔と元気を送ってくれた7人が、ごめんと思わず、心と体をたくさんたくさん労わって休ませて、どうかどうか自分を大事にまた元気な姿で私たちの前で最高のステージを見せてくれること、いつになってもいいから、いつまでもいつまでも楽しみに待っています。

 

必要以上のリスクやプレッシャーとも戦いながら、

沢山頑張ってくれて本当にありがとう。

 

1日でも早いメンバー・関係者の回復を祈っています。